NHKのラジオ英会話、2023年度8月号第2回目のレッスンのダイアログは、おなじみのDesperate Ratsの登場でした。いやーびっくりしましたね。
何かって、新曲が70年代ディスコ風サウンドだったんですよ。
What do you think?
って感想聞かれても困りますよ。あ、これ本日のキーセンテンスなんですけど。「『意見』を引き出す」がテーマの回でした。
いや、迷走してますね。
7月号のまとめにも書きましたが、このバンド、当初はデスメタルバンドという設定だったんですよ。
ところがその後、ヴォーカルの声がジョン・レノンを彷彿とさせる、みたいな設定が加わり、BGMから推察するにフォークロックっぽい路線になったようで。
最近はだいぶ人気が低迷していたようで、往年の名曲「マルボロー・フェア」が聴ければそれでいい、なんてなオールドファンも少なくないよう状況でした。
マネジャーのシンシアは彼らの作曲能力に限界を感じており、とうとう外部のソングライターを入れるなんて話も出てきました。
対して自分の作曲にこだわっているのがリーダーのビル。今日のエピソードは、新曲をマネジャーのシンシアと他のメンバーに披露するという場面ですが、そこでまさかの70年代ディスコミュージック。
「ちょっと時代遅れのような」と感想を述べるシンシアに「いや、わざとだよ」と答えるも、
I don’t think our younger fans will get it.
(私たちの若いファンには、それが伝わらないんじゃないかしら)
と言われてしまいます。
わかります。経歴の長いミュージシャンが古い音を出していると、新しいファンには「あれ?昔の曲かな」と思われて終わり、という可能性があるんですよね。
他方、オールドファンに対してもディスコは鬼門ではないかと。ジョン・トラボルタのような開襟シャツをあつらえてサタデーナイトフィーバー、というシニアの古傷をえぐってしまうかもしれないからです。
ということで、新旧どちらのファンにもそっぽを向かれるかもしれないビルの新曲。
再びヒットを飛ばしたいのであれば、ここはシンシアの言うことを聞いて、外部の作曲者を入れた方がいいのかな…というのが私の感想です。
個人的にはデスメタル回帰も捨てがたいですが。そんでもってmayhemとかhavocとかannihilateなんて物騒な語彙もカバーしていただけるとありがたいです。