先日の記事で、カラーコーディネーター検定3級と色彩検定3級を徹底比較して、その違いを語ってみました。今日はその2級編です。
3級編で、
1回の試験でなるべく多くの知識を吸収したいのであればカラーコーディネーター検定、手っとり早く配色のコツをつかみたいというのであれば色彩検定
とお話ししたのですが、2級にもそれが当てはまります。
カラーコーディネーター検定2級のテキストには、かなり高度な内容が含まれています。芸術やプロダクトの歴史や現在の動向、色の見え方、色の心理評価法、色の測定、カラーユニバーサルデザインなど。
色彩検定では、1級で学ぶような知識がほとんど網羅され、しかもより突っ込んだ形で詰まっているのがカラーコーディネーター2級テキスト。得られる知識の量はかなり多いです。
ただ、注意しなければいけないのは、カラコ2級テキストでは、JISの色名や、マンセル表色系、PCCS、そして検定で用いられる東商独自のカラーシステムである「CCIC」については全く学べないこと。
また、配色調和理論についても、非常にあっさりとしか触れられていません。それらの知識は、3級を受験して、身についているのが前提となっているからです。
なので、3級合格者や、お仕事などを通じてカラーシステムや配色の知識がある人はともかく、色彩知識がゼロの人が、いきなりカラーコーディネーター2級に挑戦することは、あまりおすすめできないかと……仮に合格はできても、学習を通じて色を自在に扱えるようになることは難しく、努力した割に達成感がない、という結果になりそうです。
その点、同じく色彩の知識ゼロの人が、色彩検定やカラーコーディネーター3級をすっとばして、いきなり色彩検定2級を受験するのはとうかというと、これはアリかと。
色彩検定2級テキストでは、マンセルや、JISの色名、配色技法について、詳しく分かりやすい解説がなされています。よって、3級テキストを買うなどして、PCCSの知識さえ補っておけば、合格はもちろん、実践的な配色のコツを身に付けることも可能でしょう。
ということで、今日はカラーコーディネーター2級と色彩検定2級の違いを考えてみました。まとめますと以下のようになります。
<カラーコーディネーター検定2級が向いている人>
- カラーコーディネーター3級取得者
- 色彩の基本知識が身についていて、より高度な知識を身に付けたい人
- 仕事や学校の制作を通じて配色のコツはつかんでいるが、資格を取ってハクをつけたい人
<色彩検定2級が向いている人>
- 色彩検定3級取得者
- 色彩知識はゼロだけど、3級の内容もまとめてマスターしようとする気合いがある人
- とにかく早く配色のコツを身に付けたい人
この記事がご自身のニーズに合う2級検定を選ぶ参考になりましたら幸いです。もちろん、両方受けるのもありですよ!