日経MJのドヤラー特集が雑すぎる件
スターバックスでMacBook Airをドヤ顔で操作する人を「ドヤラー」といい、かつての2chにおいては揶揄、嘲笑の対象であったが、最近は、組織に縛られない新しい働き方をする人として肯定的に受け止められており、企業も社員のドヤラー化を後押ししている、
という趣旨の話が、日経MJ 9月30日号のトレンド面に「ドヤラー増殖」として書かれていたのだが、果たして本当なのだろうか。
「ドヤラー」及びスタバでMacBook Airをいじる行為「ドヤリング」については、数年前から度々まとめ記事が立てられており、ネットではそこそこ話題になっていたようだ。
こちらは2015年1月の記事。
スタバ+MacBook Airだけでなく、店と機種の組み合わせがオリジナルの定義より拡張されている模様。
NAVERまとめには、2012年にこのような記事が。
上記を見るに、少なくとも2012年には、すでにドヤラーを自認している人がいたようだ。
今回の日経MJのドヤラー特集に、「ドヤラー歴4年」として顔出しで登場する木村さん(35歳)も、写真の見事なドヤ顔ぶりやインタビューの内容から、自称であると思われる。
写真に登場する無辜の市民が、キャプションとインタビュー編集の妙で痛い人に祭り上げられるのがMJトレンド欄の醍醐味なのに、その点今回は全く面白くない。
というか、全体的に「ドヤラー」というキーワードを除いては、単にカフェでMac使って仕事する人増えてます、みたいな記事で、それで「トレンド」ってどうなよと思うのだが。
「企業も後押し」って話も、ある東京都内の通信会社が社員に支給するパソコンをMacBook Proに変えたってエピソードだけだし、ドヤラーの特徴を描いた図解も雑すぎる。
「渋谷、六本木、代官山あたりに勤務」「iPhone所有率高め」「ファストファッション多め」「クッション入りのバッグで無造作に運んで安心」で、バッグの中身が「MacBook Air用の電源アダプタ」「スマホ用モバイルバッテリー」「スタバのマグカップ」って何を言ったことにもならんだろう。
とりあえず、今回のMJを読んだお父さんが、行きつけの喫茶店でノートパソコンを開いている人を見て、「ドヤラー」呼ばわりしてしまわないことを祈るばかりだ。
あと、「スタバでドヤ顔でMacBook Air弄る奴」が「スタバー」でもなく「エアラー」でもなく、「ドヤラー」になったあたり、スタバと発売当初のMacBook Airのコラボがどれだけネット民の神経を逆撫でしたかが伺え、実に興味深いと思った。最近のApple製品には、そんだけの破壊力はないような気がする。