はしっこ弁当を買うなら知っておきたいお店での買い物作法
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お菓子屋さんが、パンやカステラなどの切り落とした端の部分などを詰め合わせて販売することには、特に目新しさを感じませんが、ひと手間かけて、まったく別の見た目に仕上げた商品が人気だそうです。
その名も「はしっこ弁当」。ケーキの切り落とした端の部分や、そのままお店に出せない失敗作などをプラスチックのお弁当用容器に詰め、上からクリームやチョコレート、果物などでデコレーションし、お弁当風に包装した商品です。
表面が生クリームに覆われていて、どんなケーキの切れ端が入っているのかは食べてみるまで分からない、という宝探しのようなワクワク感が魅力である模様。
早い人は、1年ほど前から注目していたようで、昨年7月には、千葉市美浜区のミズノヤや、東京都稲城市ケーキファクトリーホイップなど、いろんなお店の端っこ弁当(「はじっこ弁当」というお店もあり)を紹介した記事が。
【極秘】即売り切れ!千葉「ミズノヤ」の『はしっこ弁当』をご存知?
上の記事タイトルにもある「ミズノヤ」さんが特に有名であるようで、7月1日の日経MJによると、ある平日、取材に同店を訪れたところ、開店と同時にはしっこ弁当を求める人が来店し、1時間後には売り切れたとか。
ちなみに、価格は500円で、同店では平日に30個、土日に50~60個を販売するとのこと。オーナーパティシエの水野谷祐一さんは、はしっこ弁当を始めた理由を「そのまま商品にはできないが、食べられるものを捨てるのはもったいない」と語ったそうです。
こちらのお店の紹介ページでは、「一番の売れ筋商品」とも。
うーん。しかし、はしっこ弁当が一番の売れ筋って、パティシエの心境としては複雑なのではないでしょうか。確かに切れ端とはいえ、自作のケーキを食べてもらえることには変わりはありませんし、デコレーションにセンスが光るとはいえ、あくまでも副産物ですからね…。
はしっこ弁当目当てでお店に行ったとしても、売り切れだということが分かった時にあからさまに落胆しない、というのがお客としてのマナーかもしれない、と思ったことでした。