プラスチック資源循環促進法とは?概要や罰則をわかりやすく

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2022年4月に施行される「プラスチック資源循環促進法」。正式名称は「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」で、2021年6月に公布されました。「プラスチック新法」という簡単な言い方もあるようですが、一般にはこちらが広まっていくようになるのかも知れませんね。

さて、9つの章、66の条文から成るプラスチック資源循環促進法。環境省によるプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案(PDF)を見ると、「プラスチックのライフサイクル全般での”3R+Renewable”により、サーキュラーエコノミーへの移行を加速」とあり、何やらカタカナだらけで瞬時に意味が入ってきません。

仕方がないので2ページ目を見ると、今度は「製品の設計からプラスチック廃棄物の処理までに関わるあらゆる主体におけるプラスチック資源循環等の取組(3R+Renewable)を促進するための措置を講じます」と説明されています。

ここでも「3R+Renewable」です。おさらいしておきますと、「3R」は「リデュース(削減)」「リユース(再利用)」「リサイクル(再資源化)」の頭文字を取ったもので、「Renewable」は「リニューアブル(再生可能な)」。どうやら、製品の製造から廃棄までのすべての段階で、プラスチックの削減、再利用、再資源化などの取り組みを勧めましょう、ということらしいです。

いや、範囲が広すぎてなんともつかみどころのない感じですね。そこで、このブログでは、まず範囲を限定してこの新法を攻略していくことにします。

多くの皆さんのひとまずの関心は、この「プラスチック資源循環促進法」の施行が普段の自分の生活にどう影響するのか、罰則はあるのかということではないでしょうか。

結論から言いますと、この法律に罰則はあります。第九章、第60条から第66条までは罰則規定で、第八章までの規定による命令に違反した者は罰金に処するよ、みたいなことが書いてあります。

ただ、ここでの「命令に違反」の「命令」は事業者に向けたものです。なので消費者としての私たちが罰せられることはありません。

では「事業者」とは誰でしょう。この点は、条文から把握しようとすると大変骨が折れますので、まずは一般のニュース記事で内容を大づかみしてみましょう。

8月23日に、環境省と経済産業省がプラスチック資源循環促進法の詳細を公表した際のニュース記事です。

環境、経済産業両省は23日、プラスチックごみを減らし循環利用を促す新法の来年度施行に向け、制度の詳細を明らかにした。
コンビニやスーパーのほか、ホテルやクリーニング店などに対し、使い捨てのスプーンや歯ブラシ、ハンガーといった12のプラ製品の使用削減を義務付け、有料化や代替素材への転換を求める。
削減を義務付けるのは、使い捨てプラ製品を年間5トン以上扱う小売店や飲食店など。削減目標を定めた上で、使い捨て製品が必要かどうかを客に確認し、受け取らない場合はポイントを付与する取り組みをはじめ、必要な対策を促す。対策が不十分なら、国が是正するよう命令や指導を行い、従わなければ罰金の対象となる。
(参考:使い捨てプラ、12製品で削減義務 スプーンや歯ブラシ―環境、経産両省(2021年08月23日)|時事ドットコム)

対象となる事業者は、コンビニ、スーパー、ホテル、クリーニング店など使い捨てプラ製品を年間5トン以上扱う小売店や飲食店など。これらにあてはまる店舗や宿泊施設は、スプーンや歯ブラシ、ハンガーとなど12の使い捨てプラスチック製品の削減目標を決め、そのための対策をしなければいけません。対策が不十分な場合は国の命令や指導を受けることになり、従わなければ罰則があります。条文を見ると、事業者名を公表する旨も書かれています。

ということで、プラスチック資源循環促進法の概要と罰則について少し理解が深まりました。ただ、上記のニュース記事は、この法律の対象となるプラスチックの「ライフサイクル全般」のうちの二段階目、②「販売・提供段階」の一部のみの説明となります。①と③については、また別の機会にご説明ということで。

①設計・製造段階
プラ製品の設計を環境配慮型に転換
「リデュース」「解体しやすい」「素材代替」

②販売・提供段階
使い捨てプラをリデュース

③排出・回収・リサイクル段階
排出されるプラをあまねく回収リサイクル
(参考:上記「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案(PDF)」)

続いて、消費者としての私たちへの影響についてですが、②「販売・提供段階」の「使い捨てプラをリデュース(削減)」の詳細については、PDFを右に読み進めるとこうあります。

  • コンビニ等でのスプーン、フォークなどの、消費者に商品やサービスとともに無償で提供されるプラスチック製品を削減するため、提供事業者に対し、ポイント還元や代替素材への転換の使用の合理化を求める措置を講じます
  • これにより、消費者のライフスタイル変革を促します
  • (参考:上記「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案(PDF)」)

    どうやら消費者としての私たちが「プラスチック資源循環促進法」の施行で求められるのは「ライフスタイルの変革」であるようですね。

    おそらく、今後は使い捨てのプラスチック製スプーンやストローが有償化され、それが嫌ならマイスプーン、マイストローを持ち歩くということになります。

    また、これまでプラスチックだったストローが、紙ストローに変わるかもしれません。例えばスターバックスでは、2021年9月からフラペチーノのストローが順次紙ストローに置き換わっているそうです。

    不便になった、味が落ちる等の理由で「そんなライフスタイル変革は嫌だ!」という人もいるかもしれませんが、まあしょうがないですね、もう公布されてしまったことですし。

    これを機にフラペチーノをやめてダイエットを図る、出先でマイスプーンを使うのは面倒で耐えられないなら、完全在宅勤務に切り替えて移動にかかるCO2の排出もついでに削減してしまうなど、前向きな気持ちで来年4月の施行を迎えるのが吉でしょう。

    ①「設計・製造段階」③「排出・回収・リサイクル段階」への影響について勉強して、新たな商機を見つけるのもよし。ルールの変化は新たなビジネスチャンスです。

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