テラコッタに合う色は?色彩検定1級ホルダーが解説

テラコッタに合う色について。この春夏から、テラコッタや赤茶色が流行っているようだが、えらくコーディネートが難しい色が来たなあという印象。春夏は白と合わせている人が多かったようだが、秋冬となると白ばかりというわけにもいかないだろう。
そこで、今日はテラコッタと合う色を考えてみたい。何色とコーディネートすれば、お洒落に見えるのか?色彩検定1級ホルダーが、色相環とかも駆使して解説する。
まず、テラコッタとはどんな色?
テラコッタとは、イタリア語で「焼いた土」という意味で、色名としては植木鉢のような素焼きの陶器のような色を指して使われる。オレンジがくすんだような色だ。
ファッションの世界では、一口に「テラコッタ」と言っても、赤っぽいから黄色っぽいの、また明るいのから暗いのまで、かなり幅があるようだが、色彩検定では、この図の中央のような色として覚える。ちなみに2級出題。
以下、この記事では、この真ん中の色をテラコッタとして、合う色を考えてみたい。
テラコッタと相性の悪い色
テラコッタや赤茶のような茶系の色は、一見おとなしいようだが、実は主張が激しい。なので、同じく主張の強い黒と合わせると、非常にきつい印象になる。
ただまあ、そのへんは好みかもしれない。実際、テラコッタ×黒のコーディネートの人は結構見かける。しかし、結構見かけるということは、ありきたりということでも。こなれている、おしゃれ、という印象を与えたければ、あえて選ぶべき色ではない気がする。
あと、確実に相性が悪いのは、原色とかパステルカラーとか。何か斬新な効果を狙っているのでなければ、止めた方がいいだろう。
テラコッタと合う色は?
では、テラコッタに合う色は何か?試しに、上のNG見本の色相(赤系とか青系とかいう色のグループのこと)はそのままに、色を暗くしたりくすませたりしてみた。すると、調和する。
紫や青系の色は、色相自体はオレンジ系のテラコッタとよく合うのだ。他方、色相が中途半端に近い芥子色や暗い赤色とのコーディネートは、暗くしてもやはり難度が高いかも(紅葉した樹木っぽい)。でも、今年の秋冬は、目新しさで押し切れそうな気がする。
失敗したくなければ、もっと色味の少ない色や、グレーとコーディネートしてみよう。色名で言うなら、チョコレート、濃紺、チャコールグレー、ライトグレー、ブルーグレー、ベージュなど。
テラコッタと合う色・合わないまとめ
ということで、意外に主張が強いテラコッタ。合う色と合わない色をまとめると以下のようになる。
○(合う)
暗い紫、青系の色
色味の少ないオレンジ系の色(チョコレート、ベージュなど)か青系の色(濃紺、ブルーグレーなど)
グレー(チャコールグレー、ライトグレー)
△(疑問)
黒
色相が中途半端に近い色(芥子色、暗い赤)
×(合わない)
原色
パステルカラー
個人的に一押しなのは濃紺とのコーディネート。色相、色の明るさともにメリハリがあって、目に心地よい。濃紺は他の色とも合わせやすいしね。