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クラウンアスリートのキラキラネーム新色に思う日本のデザインの未来

eyecatch

トヨタクラウンの「アスリート」シリーズで、新しく展開する12色に和の色名が付けられているのだが、それが「キラキラネーム」だと言われている。

関連記事はこちら。

クラウンのキラキラネーム色が話題 紅・仄・胡桃…元祖はあの高級車

 オプションで用意された12色「ジャパンカラーセレクションパッケージ」は、「四つの世界観からなる時間(とき)の移り変わりを表す日本の色」とうたい、「紅」「紺碧」「天空」「仄」「胡桃」「黒曜」などの日本語の色名が付いています。

「ジャパンカラーセレクションパッケージ」の全色が紹介されたトヨタのページ↓

トヨタ クラウン アスリート | 旧型クラウン アスリートとの比較 | トヨタ自動車WEBサイト

全ラインナップを書き出してみよう。紅(クレナイ)、仄(ホノカ)、茜色(アカネイロ)、天空(ソラ)、群青(グンジョウ)、紺碧(アオ)、白夜(ビャクヤ)、翡翠(ヒスイ)、常盤色(トキワイロ)、胡桃(クルミ)、黒曜(コクヨウ)、白光(ビャッコウ)の12色。

「天空」と書いて「ソラ」、「紺碧」と書いて「アオ」と読ませるセンスが何ともなあ。時の移り変わりを表すというなら、いっそ「永遠(トワ)」とかも入れればよかったのに。「無限(ループ)」とか。あ、和色名じゃないねこれ。

あと、紅、常盤色、茜色、群青なんかは、普通の和の伝統色名なのに、こうしていかついフロントグリルや吊り上がったヘッドランプの画像と並べるとキラキラネーム臭が半端ない。

クラウンアスリート キラキラネーム色

なお、広告などでは、天空色がフィーチャーされている模様。きれいな色ではあるな。

ところで、このニュースが掲載されているページ下部に、関連記事として下記のリンクが張られていた。

新型アルファード/ヴェルファイア発表 トヨタが語る怖い顔の理由

「マイルドヤンキー」の好みに合わせた

 トヨタ車に限らず、「ミニバンの顔が怖い」という声は、自動車ジャーナリストや消費者の間で聞くことが多い。
 ミニバンの主な想定オーナーは、地方で親と同居しながら子育てする世帯。こういった消費者像は、博報堂ブランドデザイン若者研究所の原田曜平氏が著書「ヤンキー経済」(幻冬舎新書)で定義した「マイルドヤンキー」と重なる。
(中略)
  トヨタの吉田守孝専務役員は「いかつい顔や堂々とした顔を、お客さんが昔から求める。お客さんのニーズに合わせている」と、デザインの狙いを打ち明ける。

「マイルドヤンキー」提唱者の原田曜平氏による定義(Wikipediaより)。

提唱者の原田は2014年5月12日放送のNHK「NHKニュースおはよう日本」にVTR出演した際、マイルドヤンキーに多い傾向を以下のように上げていた。
EXILEが好き
地元(家から半径5km)から出たくない
「絆」「家族」「仲間」という言葉が好き
車(特にミニバン)が好き
ショッピングモールが好き

書籍はこちら。

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最近のミニバンには、ちょっと悪そうで、ギラギラした感じのデザインが多いなと思っていたのだが、やはりこの層がターゲットであったか。

そして、通りを走っている車を眺めていると、同様のターゲット設定をするメーカー、車種は増えているのではないかという印象だ。クラウンアスリートのデザインや、キラキラネームな色名もその流れにあるんだろうな。

まあ、デザインにあれこれ口出しはするくせにお客さんにはなってくれない層を相手にしてもしょうがないもんなあ。自動車メーカーが「車が売れない…どうしよう…」と辛気臭い顔をしているよりはいいんじゃないかと思う。アジアでも、ああいういかつい顔の車が好まれるらしいし。

ただ、アルファードみたいなデザインが他の製品にまで及ぶとしたら、それはかなり嫌だ。

グラフィックデザイナーの原研哉さんの『デザインのデザイン』にこんな一節がある。

センスの悪い国で精密なマーケティングをやればセンスの悪い商品がつくられ、その国ではよく売れる。センスのいい国でマーケティングを行えば、センスのいい商品がつくられ、その国ではよく売れる。商品の流通がグローバルにならなければこれで問題はないが、センスの悪い国にセンスのいい国の賞品が入ってきた場合、センスの悪い国の人々は入ってきた商品に触発されて目覚め、よそから来た商品に欲望を抱くだろう。しかしこの逆は起こらない。ここで言う「センスのよさ」とは、それを持たない商品と比較した場合に、一方が啓発性を持ち他を駆逐していく力のことである。(『デザインのデザイン』著・原研哉 2003年 より)

私は、ここで語られている「センスのいい」は、シンプルで無駄がないものなのだろうと、ずっと期待してきた。しかし、少なくとも最近の日本においては、そうではないような気がしてきて、ちょっと暗澹たる気分になっている。

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