宝塚ファミリーランド跡地の『宝塚ガーデンフィールズ』が閉園しました
兵庫県宝塚市の観光名所とされてきた宝塚ガーデンフィールズが、去る12月24日を最後に閉園となった。
昔懐かしい遊園地『宝塚ファミリーランド』の名は、関西の方なら、行ったことはなくても耳なじみのはず。ただ、2003年の閉園後、その跡地がどうなったかを知っている人はどれぐらいいるのだろう? という疑問を常々抱いていた。
実は、この跡地には、2003年に、英国風庭園「シーズンズ」とペットパーク「ドッグランド」、そしてそれに付随する店舗からなる『宝塚ガーデンフィールズ』という観光施設がオープンしていたんだが、皆さん知ってました?
英国風庭園「シーズンズ」
ペットパーク「ドッグランド」
そして、そのガーデンフィールズも、2013年12月24日をもって、そのわずか10年の歴史にあっけなく幕を閉じたという。
ただまあ、今年のはじめくらいに閉園との報を聞いた時には、正直、仕方ないかとは思ってた。地元民なので、何度か足を運んだことがあるのですが、いつ行っても、お世辞にも賑わっているとは言えず。
ただ、英国風庭園がなくなるのかも、と考えると心が痛んだ。
庭園は、イギリス人のガーデンデザイナー、ポール・スミザー氏の手による多年草中心の庭で、アンティークのレンガや遺跡風の構築物がアクセントとなっている、味わい深いものだ。
在りし日の英国風庭園。
閉園後に外部から撮影。
多年草の庭の形成には時間がかかるそうで、それをたった10年で潰して、跡地にまたマンションとか建てちゃうのかも、と考えるとポールさんには申し訳ないとしか。
英国からやってきた当時30歳のスミザー氏が、「シーズンズ」を作り上げるには並ならぬ苦労があったという話なのに。ちなみに、その過程が語られている本はこちら。
などと家で愚痴っていたところ、今日、希望の持てるニュースを発見。
宝塚ファミリーランド跡地で営業し、24日で閉園する「宝塚ガーデンフィールズ」について、兵庫県宝塚市は20日、敷地の一部を取得することで阪急電鉄と合意した、と発表した。市は約9200平方メートルを15億2千万円で取得。活用策を検討し、2016年度末に再オープンする計画という。
宝塚市が、ガーデンフィールズの敷地のうち、英国風庭園が含まれる部分を買ったという話。買った部分をどう活用するかは、これからの話のようですが、「子どもが文化に触れられるような場所にしたい」との中川市長の言葉に、とりあえず期待。今後の行く末を見守っていきたいと思う。
2015年10月25日追記:
現在、宝塚市が取得した部分は放置プレイ状態。残りの部分には、176号線方面へ抜ける道路が敷かれ、空いた敷地には宝塚歌劇団の寮、ニトリができた。そのまた残りの部分は、フォルクスワーゲンの修理工場と、歌劇団の舞台美術倉庫が建つらしい。
画像は、 宝塚文化創造館前の公演から望むニトリ。ガーデンフィールズの駐車場だった辺りに建っている。