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国立西洋美術館だけじゃない!世界遺産に登録されたル・コルビュジエの建築作品17

La Villa Savoye
photo credit: Villa Savoye - Le Corbusier via photopin (license)

上野の国立西洋美術館が世界遺産に登録された!と盛り上がってる。が、国立西洋美術館は、世界遺産一覧表へ記載されることが決まった「ル・コルビュジエの建築作品」17資産の一つなわけで、1/17だけがクローズアップされるのも何だかなあと思うので、他の16の建築も全部紹介することにする。

まずは、文化庁の資料『「ル・コルビュジエの建築作品」の世界遺産一覧表への記載決定について(第二報)』に掲載されたリストをどうぞ。フランスから10資産、スイスは2資産、日本、ドイツ、ベルギー、アルゼンチン、インドは各1資産ずつ。

【フランス(10資産)】
ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸
サヴォア邸と庭師小屋
ペサックの集合住宅
カップ・マルタンの休暇小屋
ポルト・モリトーの集合住宅
マルセイユのユニテ・ダビタシオン
ロンシャンの礼拝堂
ラ・トゥーレットの修道院
サン・ディエの工場
フィルミニの文化の家

【日本(1資産)】
国立西洋美術館

【ドイツ(1資産)】
ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅

【スイス(2資産)】
レマン湖畔の小さな家
イムーブル・クラルテ

【ベルギー(1資産)】
ギエット邸

【アルゼンチン(1資産)】
クルチェット邸

【インド(1資産)】
チャンディガールのキャピトル・コンプレックス

「ル・コルビュジエの建築作品」の世界遺産一覧表への記載決定について(第二報) |文化庁 より引用

うち、サヴォア邸、マルセイユのユニテ・ダビタシオン、ロンシャンの礼拝堂、カップ・マルタンの休暇小屋は、コルヴィジェの代表作として、こちらの記事で取り上げている(画像あり)。ル・コルヴィジェという建築家の生い立ちや経歴を3分で仕入れたい方はどうぞ。

さて、では今回世界遺産登録された「ル・コルビュジエの建築作品」17作品を、画像で見てみよう。まずはフランスの10資産から。

世界遺産登録されたフランスのコルヴィジェ建築作品10

ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸(1923)

パリの二世帯住宅で、現在はル・コルビュジエ財団の本部が入っている。ラ・ロッシュはコルヴィジェの支援者であった銀行家、ジャンヌレはコルヴィジェの兄(というか、コルヴィジェの本名はジャンヌレ)。

サヴォア邸と庭師小屋(1928)

行政官のサヴォワ夫妻が別邸として依頼。場所は、パリ郊外のポワシー。コルビュジェが提唱した「近代建築の五原則」の見本的な作品。

ペサックの集合住宅(1924)

製糖工場の経営者アンリ・フリュジェの要請で建設された、工場労働者向けの集合住宅。場所は、ボルドー近郊のペサック。

カップ・マルタンの休暇小屋(1951)

コルヴィジェが妻イヴォンヌに贈った、地中海を望むカプ・マルタンに建てられた小屋。近くにコルヴィジェとイヴォンヌの墓碑がある。

ポルト・モリトーの集合住宅(1931)

パリ近郊のブローニュ=ビヤンクールにある集合住宅。2階部分には、コルビュジエのアトリエと住居があった。

マルセイユのユニテ・ダビタシオン(1945)

第二次世界大戦後に建てられた集合住宅。本来は、4棟建てられる予定だったが、実現したのはこれだけだった。

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ロンシャンの礼拝堂(1950)

古来、神聖な場所とされていた、オート=ソーヌ県ロンシャンの小高い丘の礼拝堂。正式名称は「ノートルダム=デュ=オー礼拝堂」。モチーフは蟹の甲羅。

ラ・トゥーレットの修道院(1953)

ローヌ県エヴーにある修道院で、正式名称は「サント=マリー=ド=ラ=トゥーレット修道院」。予算的な制約から仕上げが省略されたという。

サン・ディエの工場(1946)

アルザス=ロレーヌ地方の都市サン・ディエに建設された織物工場。

フィルミニの文化の家(1953-1965)

都市環境改善のために構想されたFirminy-Vert(フィルミニ=ヴェール)街区の施設群のひとつ。同街区には、他にコルヴィジェ設計の「サン・ピエール教会」もあり、長らく未完成だったが2006年に竣工した。

フランス以外のコルヴィジェの世界遺産登録作品7つ

続いて、日本の国立西洋美術館を含む、フランス以外の地に建てられたコルヴィジェの建築作品群をどうぞ。

国立西洋美術館 (1955、日本)

東京都台東区の美術館。ル・コルビュジエが担当したのは、基本設計のみ。実施設計は、日本人建築家の坂倉準三、前川國男、吉阪隆正の3人が担当した。

ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅(1927、ドイツ)

当時の建築界のドン、ミース・ファン・デル・ローエ主催のジードルングの住宅展(ドイツのシュトゥットガルトで1927年に開催)に出展された住宅。

レマン湖畔の小さな家(1923、スイス)

ル・コルビュジエが両親のために建てたコンパクトな住宅。南側の11メートルの横長の窓からは、レマン湖やアルプス山脈が望める。外壁の金属板は、竣工の数年後にコルヴュジェが補修したもので、もとは漆喰だった。

イムーブル・クラルテ(1930、スイス)

ル・コルビュジエが初めて手がけた集合住宅で、ジュネーヴにある。可動式の間仕切り壁やビルトインの家具などを備える。

ギエット邸(1926~27、ベルギー)

画家ルネ・ギエットの依頼により、1926年から1927年にかけて、ベルギーのアントウェルペンに建てられた邸宅。

クルチェット邸(アルゼンチン、1940)

アルゼンチンのブエノスアイレス州都ラ・プラタの住居兼診療所。施主は外科医のクルチェット氏。南アメリカ大陸唯一のコルビュジェの住宅。

チャンディーガルのキャピトル・コンプレックス(1950年代、インド)

インドのパンジャブ州の州都チャンディーガルの合同裁判所や議事堂など。コルヴィジェは、建築物だけでなく、都市計画全体をも手がけたが、そちらの方は「失敗作」などと酷評されているようだ。

以上、世界遺産に登録されたル・コルビュジェの17の建築を駆け足で紹介してみた。「なんか意外と普通」「近所の文化会館とか団地がこんな感じ」「これが世界遺産?」と思った人もいるんじゃないだろうか。

しかし、こういった建築を「普通」にしたのが、世界遺産登録にふさわしいコルヴィジェの功績なんだと思う。それだけ「何このデザインとか構造とかすげえええ!」と思われて、模倣されてきたということだ。

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