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『継ぎはぎだらけのヴェルサイユ宮殿―王たちの時代をとどめる建築遺産』(著・窪田喜美子)を読みました

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継ぎはぎだらけのヴェルサイユ宮殿―王たちの時代をとどめる建築遺産』(著・窪田喜美子)を読みましたので、今日はその感想を書くことにします。

本書は、フランスのインテリア店の日本代理店でチーフデザイナーを務めていた著者の窪田喜美子さんが、17世紀・18世紀の図面や書籍をもとに、ヴェルサイユ宮殿の建築の過程を解き明かした本です。

窪田さんは、度々フランスに出張し、フランスのインテリアや家具の歴史について学ぶうち、クラシック家具のほとんどがルイ15世様式やルイ16世様式であることに気づき、王様の住まいであったヴェルサイユ宮殿についても深く知りたくなったのだとか。

「継ぎはぎだらけ」とはどういう意味かというと、ヴェルサイユ宮殿は、度重なる増改築の結果、現在の姿になったということです。

最初、かの地に建てられたのは、ルイ13世の狩猟用の簡素な館でした。息子のルイ14世が、その建物を美しく装飾し、定住するようになったのが宮殿としての始まり。以降、ルイ14世は手狭になる度に増築を繰り返し、鏡の間などの豪華な部屋を作り、また庭園を整備するなどして、一代でほぼ現在のヴェルサイユ宮殿を作り上げました

その後のルイ15世やルイ16世は、ほとんど建築に興味を示さず、その時代にはほとんど手は加えられなかったそう。なので、本書のメインは、ルイ14世と、その時代のヴェルサイユ宮殿となっています。

王様、建築局長官、建築家、そして宮殿の住人である王家の人々や貴族のさまざまな思惑が絡んで、宮殿の姿が変貌していく様子は実にドラマチック。インテリアや建築の専門用語や、図面の見方が難しかったりという場合は、そのへん斜め読みしても、十分楽しめます。

あと、「ベルサイユのばら」ファンとして興味深かったのが、ルイ16世の妃マリー・アントワネットついての記述です。

王妃のアパルトマン(宮殿における居住スペース)には隠し部屋のようなスペースがあり、そこにかのフェルゼン伯が住んでいたこともあるらしいという説や、王妃の離宮「プティ・トリアノン」には、王妃の許可がなければ、王ですら入ることはできなかったというエピソード。

プティ・トリアノン


それから、娘の建築道楽をいさめる王妃の母マリア・テレジアの手紙や、お目付役のオーストリア大使メルシー伯がマリア・テレジアに王妃の行状を報告する手紙も紹介されています。

いやはや、まんま「ベルばら」だったのだな…アントワネット様。そして、ルイ16世は本当に影が薄かったのだなあ、としみじみ。
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継ぎはぎだらけのヴェルサイユ宮殿―王たちの時代をとどめる建築遺産

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