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「ギタ女」特集に思う日経MJトレンド面の罪深さについて

eyecatch

どうも日経MJの「トレンド」面に載ると痛い人に見える、という法則が成立しているようで、紙面に写真や氏名がさらされている人が気の毒になることがある。

9月28日号の特集、題して「青春弾く♪ギター女子」もしかり。

中高生を中心に若い女性の間でギターを始める人が増えている。アーティストに憧れて曲を「聴く」だけでなく自ら「弾く」ことを楽しむためだ。女性でも弾きやすい小型のギターの売れ行きも好調。ギターのストラップやケースのデザインにこだわる人も多い。ギターにはまる「ギタ女」たちに密着した。

「ギタ女」は、「ギターを弾く女子」の意で、すでにあちこちで使われているようである。なので、最近ギターを始めた女子は、そう言われることはある程度想定しているだろう。

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が、問題は、MJのキャッチコピー、写真、それから関係者の発言の組み合わせだ。

今回のギタ女記事の場合、メインとなる写真は、千葉県市川市の楽器店併設のサロンで、アコースティックギターを抱える少女3名の写真である。何というか、素朴な感じの娘さんたちで、写真だけ見ると、みな笑顔で楽しそうだなあという感想を抱く。しかし、その脇のキャッチコピー

「かっこいいワタシ」めざす

と共に見ると、途端に鼻についてくる。これがまず気の毒だ。

確かに、記事本文中の、千葉県市川市の女子中学生(13)へのインタビューに基づき書かれた部分に「かっこいい」という言葉は登場する。

ギターを始めたきっかけはアーティストのmiwaさんがギターを弾きながら歌っているのを見て「かっこいい」と思ったから(中略)miwaさんへの「ヒカリへ」を弾けるようになることが当面の目標だ。

しかし「かっこいい」はmiwaさんに贈られた賛辞であり、「私」ましてや「ワタシ」という自意識ぷんぷんの一人称に冠せられてはいない。しかも、インタビューに応えたこの13歳は、写真のうちの一人ではない可能性もある。

でも、写真が

「かっこいいワタシ」めざす

というキャッチコピーと並べられてしまっている以上、この3人は勘違い女子扱いを受けてしまうのである。

写真の3人は、THE ALFEEを目指しているかもしれないじゃないか(ギター1人多いけど)。お父さんに教えてもらった藤井フミヤの「TRUE LOVE」を練習中かもしれないじゃないか。なんとも理不尽なことだ。

さらに追い打ちをかけるのが、おそらく別の取材で採られたであろうインタビューだ。

「大原櫻子ちゃんが大きなギターを弾く姿がかわいく、同性でもキュンとする」(渋谷区の女子大生(18))

大原櫻子さんて誰やねん、と思ったところでふと紙面右側に目を向けると、「アーティストの大原櫻子さん」というキャプション付きの、華奢なかわいい女子がギターを持った写真がある。なるほど、確かに同性でもキュンとする。

さらに、

「体が小さい女の子がギターを持つとかわいいイメージもありファッション感覚に近いのかもしれない」(雑誌「ニコラ」10月号でギタ女の企画を担当した谷川良介さんのコメント)

と。ここで件の写真を見ると、素朴だったはずの3人は、ギターを持つことでかわいさを演出しようとするあざといJCにしか見えなくなる。

本人たちには、全くそんなつもりはなく、「Stairway to Heaven」や「Blackbird」のイントロを弾いて、昔バンドをやっていた店主からダメ出しを食らっているかもしれないのに。

ということで、写真とキャッチコピー、コメントの組み合わせで、登場する人が痛い人に見えてしまう日経MJトレンド特集は、実に罪深いと思った。この問題については、引き続きウォッチしていくつもりだ。

なお、コンパクトなデザインのアコースティックギターの売れ行きが好調なのは事実のようで、ヤマハによると、3万5千円から4万円のFSシリーズは13年以降前年比1.3倍で推移しているとのこと。

YAMAHA FS SERIES FS720S NT ナチュラル

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